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動向情報

モバイル技術が環境・衛生・労働安全業務にもたらす変革

2017年4月20日

Irina Adriana Barbu, Product Marketing Manager at Intelex Technologies Inc.

エンヘサは複数の主要EHS(環境・衛生・労働安全)ソフトウェアプラットフォームプロバイダーとパートナーシップを結んでいます。近年、EHSソフトウェアプラットフォームの重要性は増しており、EHSマネジメントプログラムをグローバルかつ全社的に推進する上で欠かせないものとなりつつあります。クライアントはエンヘサが提供する世界各地の規制情報や分析データを自動データフィードにて受信することで、最新の規制情報を手軽に活用し、世界中のどの拠点においてもEHS法規制コンプライアンスを確認することが可能となりました。

本稿はグローバルEHSソフトウェアプラットフォームプロバイダーであるIntelex社のプロダクトマーケティングマネージャーのIrina Adriana Barbu氏に、携帯用モバイル機器が社内EHSプログラムの向上に資する可能性について寄稿いただきました。

 

かつては職場でのモバイル機器の使用は控えるように求められてた時代もありました。 携帯機器を仕事中に使用しないよう上司から厳重に注意されることもありました。 ところが、現在ではスマートフォンのない職場や現場、工場など想像できません。時代は変わりました。モバイル技術は私たちの私生活において欠かせないものとなり、そして、今ではビジネスの中でも欠かせないものになりつつあります。

今、ビジネスの世界では社員同士が連絡を取り合ったり、業務に専念できるようモバイル技術を活用する企業が増えています。企業向けモバイルアプリケーション市場は、2018年までに610億ドルまで成長すると推定されています。

遅れをとる環境衛生労働安全・品質マネージャー

しかしながら、EHSQ(環境・衛生・労働安全・品質)の担当者は、このモバイル技術の恩恵に預かっているとは言えません。 製造業を対象とした興味深いデータがあります。LNS Research社の調査によると、モバイル技術を活用したEHS戦略を実施している企業は2015年時点で僅かに5%です。また、そのような戦略を計画している企業でさえ4分の1(24.7%)に留まっていました。

このように、モバイル技術の導入に未だ足踏みをしているEHSQ部門は多いかもしれません。しかし、その間にもモバイル技術が環境衛生労働安全・品質業務をいかに劇的に変化させる可能性を持っているかが明らかになってきました。

EHSQ業務は、モバイル機能によってどう変わるのか

モバイル技術の特徴のひとつとして、スマートフォンや他のインターネット接続機器らの本来の性能を活かすことに重点が置かれているという点が挙げられます。例えばカメラアプリ、GPS、地図ツールなどを用いて、ユーザーは以前とは比較にならない程簡単に情報を取得できるようになりました。

事故を報告する際、何らかの位置情報なしに事故報告書を完結させることはできません。ここでモバイル機能を利用すれば、現場の位置情報をすぐに取得し、報告書に情報を入力することができます。 従来のように手間をかけることなく、報告書を作成することができるのです。

また、Interexはエンヘサと提携することにより、各拠点で遵守しなければならないEHS法的要求事項を監査ツールアプリを通じてリアルタイムにユーザーが入手できるようにしています。 コンプライアンス監査中に手中のモバイル端末に特定された監査所見や観察事項を入力するだけで、規定されたフォーマットでレポートが作成される上、関係者間ですぐに共有することが可能です。

モバイル技術の利点は、業務遂行上の容易性や利便性の向上に留まりません。 以下に、モバイル技術が企業のEHSQプログラムを一変させる例をいくつか挙げてみます。

  1. イニシアチブを全従業員に拡大:モバイル技術は、全従業員がEHSQに関われるようにします。 例えば、現場担当者は、事故、危険源の特定、製品の欠陥、何らかの不適合事項が発生した場合、即時にそれを報告することができます。 EHSQ活動において、こういった先回りした対応や予防的措置は大変に重要です。 安全担当者が、安全とはいえない行動や危険な機器を発見した時はリスク回避の最初のチャンスであるといえます。 しかしながら、こういった危険源の発見はしばしば報告されなかったり、報告が管理者に伝えられるまで時間がかかるなど見落とされがちです。そこで、モバイル技術を導入することで、現場担当者は「いつでも、どこでも」危険源を発見する度にに即時に警告を発信し、共有することができるようになります。他の重要な環境安全衛生指標についても同様です。 何かを観察、発見した時にリアルタイムでのレポーティングと情報共有が可能です。これにより現場担当者の当事者意識を助成し、より多くの従業員の関与を促します。
  2. データ量の増大:モバイル機器の特性として、プログラムの普及を通じてEHSQプログラム担当者が、個人ユーザーがこれまで培ってきたスキルと情報が活用できるという利点があります。 基幹システムの専門的なアプリケーションと異なり、今では多くの会社員が携帯用の様々なアプリケーションに慣れ親しんでいます。 既存のアプリケーションを継続して使用できるということで、通常、従業員が新しい技術を採用するよう指示された場合に感じるであろうストレスが軽減され、社内でソフトウェアはより活発に使用されるようになるでしょう。最終的に、モバイルアプリケーションは、業務遂行のための労力を低減するのみならず、社員のプログラム参加を活性化させるという効用をももたらします。

  3. データの標準化を通じた一貫性の確保:モバイル技術によって報告の様式を標準化することができます。 従業員から提供される情報がプログラムで規定した様式に従って出力されるため、一貫性が生まれ、EHSQ担当者は、容易にデータを統合したり、追跡できま。また拠点ごと、あるいは年次ごとのパフォーマンスを比較することもできます。

    < >モバイル技術の活用により、データの入力と出力が容易になるだけではありません。モバイル機器により従業員の双方向コミュニケーションが可能となり、リアルタイムで情報を流したり、警告や注意喚起を促し合うことができるようになります。現地での即時介入やトレーニング、従業員の業務や作業環境に関するリアルタイム報告などの機会が増え、結果としてリスクの軽減とパフォーマンスの向上が望めるようになります。 この変化は劇的です。

  4. EHSQ活動を続けるには、効果的なトレーニングを継続的に行う必要があります。モバイルラーニングは特定のトレーニングを、現場でリアルタイムに提供することができて効果的です。小規模でも、従来の大規模な講義形式のトレーニングと比較して、より実践的で有意義なトレーニングを行うことができます。

  5. EHSQ業務におけるイニシアチブ活性化:モバイル端末に表示されるEHSQ業務用アプリケーションはただのお飾りではありません。従業員にEHSQ業務におけるイニシアチブを意識させ、ゲームのように日々参加し、時には挑戦を重ね、より楽しく、積極的に関わるように意識させることができます。

 

モバイルアプリケーションやソフトウェアツールは従業員がデータを入力し、活用してこそ価値が生まれます。従業員が日常的に活用する、という点が最も重要なのです。残念ながら、ユーザーの使用を促し、EHSQパフォーマンスレベルを上げるための特効薬はありません。しかし、EHSQ活動にとって携帯機器が重要なツールとなりつつあるのは疑いようがありません。

モバイル技術のEHSQ分野への活用は、スマートフォンやモバイル機器が広く浸透した日本や他のアジア諸国でも今後進展していくでしょう。日本企業もこういった技術を上手く取り入れ、活用していくことで従業員の作業効率化、参加促進、EHSQリスク管理及びパフォーマンスの改善を推進していくことが期待されます。

 

日本語版 田崎裕美 日本エンヘサ プロジェクトマネージャー

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