ベトナムの「化学品法」の改正案について
ベトナム商工省(MOIT)は、国内の化学物質管理の強化するために、2007年に制定された「化学品法」(06/2007/QH12)の改正案を2024年3 月 12 日にて公開し、4 月 10 日まで第一回の意見公募を行いました。意見公募の結果を反映した改正案 は 2024年7月30日に政府に提出し、2024年11 月8日の第 8 回国会で議論されました。本改正案は2025 年 5 月 1 日の採択及び2026 年 5 月 1 日 の施行を予定しています。
「化学品法」(06/2007/QH12)は化学品の生産、取引、輸出入、輸送、保管、使用、廃棄などを規制する、化学品全般の管理に関する包括的な規制です。本改正案は16年前の施行以来、初めての全面的な改正となります。本改正案は全9章89条で構成されており、現行より、1章が削除されましたが、18条が追加されています。主な改正点は、次の通りとなります:
- 「特別管理化学品」規制の導入(制限化学品に代替)
- 様々な工業化学品の概念の導入
- 製品含有化学物質の明確化
- 申告化学品等の規制対象物質の見直し
- 新規化学品管理規制の策定
- グリーン・クレジット制度の導入
- 化学事故予防・対応計画に関する規制の改正等
また、本改正により規則対象化学品の変更箇所は次の通りご案内します。
現行の規制対象化学品の種類 | 本改正案の変更内容 |
条件付き化学品 | 変更なし |
制限化学品 | 「特別管理化学品」に代替 |
禁止化学品 | 変更なし |
化学事故予防対応計画の対象となる化学品 | 変更なし |
申告化学品 | 「リストに該当しない危険化学品」に代替 |
この改正案は、ベトナム国内での化学物質の製造、輸入、販売、使用に関する規制をより厳格にし、国際的な基準との整合性を高めることが期待されています。改正案の詳細について、弊社のRegulatory Databaseでご確認ください。