大手グローバルメーカーのコンプライアンスへの複雑な対応を可能に
大手グローバルメーカーがコンプライアンスの複雑さに対応し、世界的な下流企業の３つの主要な課題に取り組むのを支援します。
サービス: Chemical Watchニュース＆インサイト、規制データベースと専門能力開発
エンヘサ プロダクトインテリジェンス ソリューション
複数の業界にわたって事業活動を展開するグローバル企業は、複雑さを増す化学物質管理の規制状況に対処していく上で、次のようなコンプライアンス課題に対応する必要があります。
- 製品ライフサイクル全体にわたる規制の増加
- サプライヤーがグローバルな規制要件に精通していない
- 一般的なコンプライアンス要件を超える、顧客からの要求の高度化
これらは、Chemical Watchのクライアントである多国籍企業様の多くが日常的に直面している課題です。Chemical Watchは、エレクトロニクス、製造業、材料開発など、業界を問わず、こうしたクライアント様をサポートしております。
今回、Chemical Watchクライアントの北米大手多国籍メーカー様にお話を伺い、どのようにしてこれらの課題を乗り越えられているのかを教えていただきました。
Challenge 1
規制の増加
コンプライアンス管理の最大の課題のひとつが、新しい法規制や業界案件の更新を把握し続けていくことです。多くの場合、製品安全の担当者は、所属する部署のコンプライアンス確保だけに留まらず、社内における特定分野の専門家としても対応することが求められます。後者の役割では、懸念物質や発展し続ける規制に関して社内担当者と共に情報を分析し、共有することが必要となります。
今回お話を伺ったグローバル企業でエレクトロニクス部門の製品安全担当者は右のように述べています。
ソリューション
社内のコンプライアンスチームがあらゆる規制動向に対応できるよう、Chemical Watchを情報源として採用しました。まず最初に確認する情報源として、CWを利用しています。最新情報を入手するためにニュースレターやレンズアラートも活用しています。
「私は、対象となる製品、規制、業界、鉱業や鉱物等のトピックによるレンズ（絞り込み）を設定しています。全ての情報に目を通すことはできないので、アラートを受け取り、自分にとって重要なニュースをピックアップし、その記事を徹底して読むことにしています。これならば十分実行可能です。」
「過去20年間、RoHS指令に始まり、REACH規則、カリフォルニア州プロポジション65、紛争鉱物、TSCAなどが続々と登場しました。このように常に新しい規制が出てくるため、動向を常に把握し、修正事項を見逃さないようにすることは、多くの場合、困難です。」
Challenge 2
複雑なサプライチェーン。グローバルな基準に対応していないサプライヤーも
世界各地で生産活動を行うグローバル企業にとっての課題のひとつに、中小企業などのグローバルな視野を持っていないサプライヤ―が含まれるサプライチェーンにおいて、自社の完成品の販売先となる全ての地域のコンプライアンス関連情報をどのようにすれば確実に提供できるか、というものがあります。
ソリューション
こうした課題に対応するために、製品安全担当者はそれぞれ、世界中でのコンプライアンスを管理、達成するために必要な知識と専門技術を蓄えています。このグローバル企業では、Chemical Watchの複数のサービス（ニュース&インサイト、Regulatory Database、Professional Development）を利用することにより、事業運営を行う幅広い業界での、世界中の規制およびコンプライアンスに関するインテリジェンスにアクセスしています。
同社ではひとつ、または複数の市場を深く掘り下げるために、RoHSなどの規制データ比較ツールから構成される重点コンプライアンス・ソリューションを利用しています。
市場ごとの要件を理解することで、製品安全担当者は現地サプライヤーと全体像を共有できるようになり、必要な情報を確実に提供できるようになります。
「実際、誰もがグローバルなサプライチェーンに加わっているわけではありません。ある地域のサプライヤーは他の地域と取引を行っていないことが多いため、コンプライアンスに関する踏み込んだ問題には精通していないこともあります。たとえば、ヨーロッパに拠点を置くサプライヤーは、米国のTSCAに関する報告書の提供に必ずしも慣れているわけではありません。」
Challenge 3
高度な顧客の要求。一般的なコンプライアンス要求を超えることも
グローバル企業が化学物質コンプライアンスの規制に関する全体像にアクセスできたとしても、問題は尽きません。近年、顧客からはさらなる情報開示を求める声が高まっています。EUグリーン・ディール産業計画では、製品に使用している化学成分を理解し、伝達するよう企業に圧力をかけています。そして、BtoC企業は幅広いサステナビリティ問題に関するより高い透明性を求めています。
消費者向けブランドを展開するグローバル企業としては、サプライチェーンの奥深くに埋もれがちな情報や、サプライヤーの専有情報を収集することも今後の課題となります。
ソリューション
こうした状況に対応するため、Chemical Watchはサービス範囲を化学物質以外にも拡張し、製品のライフサイクルを通してコンプライアンスに関するサポートを行えるようにしております。
Chemical WatchのRegulatory Databaseは化学物質規制に関する情報が基本となっていますが、さらに化学物質以外の製品関連コンテンツを追加し、製品コンプライアンスの包括的なサポートを可能とした新しいサービスを提供しております。
プロアクティブへの移行
イノベーションによって導かれるあらゆるビジネスにとって、規制の変更を常に把握し続ける必要性がこれまで以上に重要になっています。グローバル企業は、個人がより安全で持続可能な製品を作成できるようにサービスやツールを活用して、積極的なコンプライアンス管理を主導しています。
この世界的企業は次のように述べています。
「当社は、コンプライアンス要件に事後対応するのではありません。何年もかけて、製品や化学物質の管理をシフトさせてきました。私たちは現在、今後の規制がビジネスにどのような影響を与える可能性があるか、顧客が何を求めているかについて、より事前対応的に、かつ将来的な見通しをもって考えるようになっています。Chemical Watchのサービスは、私たちが常に最新状況を把握し、将来を見据えた思考を行うために役立っています。」
Enhesaから最新情報を入手
Enhesaは、幅広い分野のグローバル企業と協力できることを嬉しく思っています。私たちの使命は、組織が化学物質管理に積極的にアプローチし、急速に変化する化学物質管理業界の先を行くことを支援することです。